CPUグリスの種類と塗り方で温度は変わる?自作PCで検証してみた

2024年2月24日 15:35

グリスの塗り方で温度が変化するかを検証

前のページで行った検証は「CPUのうえに適量を盛ってCPUクーラーをセットする」という方法でした。

グリスは適量をヘラやプラスチックカードなどで伸ばすと、全体をきれいにカバーできます。

このページでは、塗布方法で性能差がでるのかを検証します。

塗布方法で差は出る

これから紹介する2つの塗布方法で温度を計測したところ、差が出ました。

結論から書くと、ヘラでしっかり伸ばしてあげたほうが温度が下がります。たかが1度、されど1度、発熱の少ないCPUで差が出ているので、高発熱のCPUなら効果絶大ではないでしょうか?

なぜ今までめんどくさがって伸ばして使っていなかったのか・・・。

これからはきちんと伸ばして使います。

いつもグリスを伸ばさず使っている

今回、グリスの種類による温度の差が出るかだけを検証する予定でした。

グリスを盛ってCPUクーラーを取り付ける、その後取り外したときに四隅に塗られていないエリアがあることに、いまさらながら気づきました。

一通り温度計測が終わった後、シルバーグリスをヘラで伸ばしてみると、当然ですが四隅までグリスが延ばされます。

この状態で温度を計測したらどうなるのか、沸いてきた疑問を解消してみることにしました。

2つの塗布方法で検証

塗布方法

盛って延ばさずに上から押さえつけた状態です。

中心からきれいな円になりましたが、四隅までグリスが届くかは、盛った量に左右されそうです。

ただし量が多かった場合は、四辺からグリスがはみ出る可能性がありますので、盛りすぎに注意しましょう。

ヘラで伸ばしたものを上から押さえつけた状態です。

全体に塗布していれば、グリスが塗られていない箇所はありません。

四辺、わずかに塗らないエリアを作ると四隅にきれいに伸びます。

温度を計測すると塗布方法による違いが出た

ヘラを使って伸ばすときに結構適当な感じで作業していたのですが、適当な作業でもしっかり差が出ました。

差が出た理由として、延ばさなかった場合はCPUの天面(ヒートスプレッダ)すべてにグリスがいきわたらないため、放熱が完全ではないと考えられます。

手間を惜しまないならきちんと伸ばして使いましょう

実はこの記事を書くまで、グリスをヘラで伸ばす、という行為をしたことがありませんでした。

「グリスがCPUとCPUクーラーの間で伸びていればいいんでしょ?」という単純な思考のもと、CPUクーラーを押さえつける重さや力に任せる形で伸ばしていました。

しかし、高負荷時に1度の差があるならばその意識は変えなければ、と考えてしまいました。

今後は手間を惜しまず、きちんと伸ばして使うように心がけたいと思います。